コメント(全2件)
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この漢詩も、この季節になると思い出すひとつですね。
わたしの好みは西園寺実氏の「かへりこぬ昔を花にかこちてもあはれ幾世の春か経ぬらむ」かなあ。
「かへりこぬ」の一言で「歳々年々人同じからず」を表していると思います。和歌は言葉数が少ない分、いかに一言に盛れるかが大きいですね。俳句だともっとたいへんですが。
水垣 ― 2010-04-18 11:35
ぱぐさん、おはようございます。
例歌は三首しか挙げませんでしたが、花と人を対比した趣向の歌はおおかたこの詩に影響を受けていると思えますから、影響歌は厖大な数になると思います。
「かへりこぬ」、おっしゃるとおりですね。この一言に思いがつめこまれています。
それと、漢詩と和歌の大きな違いは、(当たり前のことでしょうが)漢詩が偶数句で和歌が奇数句だということもありますね。常に2で割り切れる漢詩に対して、和歌は絶対に割り切れず、割ってしまえば不均等な二句に分かれます。そこが和歌の面白いところで、実氏の歌はこの「割り切れなさ」がよく出ているなあと思います。
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