宇土半島より有明海・雲仙普賢岳を望む
熊本県にある半島の名、また市の名、また肥後国・熊本県にかつてあった郡の名。「宇土(宇戸)の小島」「宇土の長浜」が歌枕とされた。宇土半島は島原湾・八代海に面し、尖端の三角港(宇城市)から天草諸島への船便がある。
ながむれば思ひ残せることぞなき宇戸の小島の有明の月
初春の千代のためしの長浜につれる腹赤はらかもわが君のため
(貞治五年―1366年―二条良基主催の『年中行事歌合』出詠歌。良基の判詞に「景行天皇の代、筑後国宇土郡長浜にて此魚をつりてたてまつりけるを、年ごとの節会に供すべき由定めおかれたるなり」とある。)