(茂吉の歌より)
最上川の上空にして残れるはいまだうつくしき虹の断片
おほどかにここを流るる最上川鴨を浮べむ時ちかづきぬ
最上川逆白波のたつまでにふぶくゆふべとなりにけるかも
あまぎらし降りくる雪のおごそかさそのなかにして最上川のみづ
温泉も最上川も良かったのですが、いちばん印象に残ったのは、東北の白い山々でした。大石田では、雪に埋もれた水田越しに、奥羽山脈が南北に延々と伸びているのを見渡せるところがありました。タクシーの車中からだったのですが、運転手さんが「あの山の向こうが宮城県です」と言っていました。まさに東北の脊梁を眺めている気分でした。