百人一首 なぜこの人・なぜこの一首:第7番安倍仲麿
2010-03-05


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さて家持・仲麿と、夜空を見上げる歌が続きました。これにつき早く契沖が「右二首ともに天象をよみ歌のほども似つきたるべし」と指摘しています(『百人一首改観抄』)。『百人秀歌』における定家の構想が明らかに感じられる組合せです。安東次男は家持の歌を張継の「楓橋夜泊」の詩を踏まえたものとした上で、この二首の対比を次のように説いています(『百首通見』)。

詩心のふるさとを唐土の空にまでさぐる霜夜の歌と、それに配するに異郷唐土にあって日本の月をしのぶ歌、ということになろうが、この二つの望郷を天空で交叉させる雄大な構想は、百首の中でもとりわけ心きいた合せ様である。

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